© Nick Fitzhardinge @nick_fitzhardinge
オーロラ
AURORA
アルバータ州で
オーロラを追いかける
きらびやかな明かりに包まれた街を(もちろん深夜に)離れ、オーロラを見に行きましょう。専門家のアドバイスもご紹介します。
- ・アルバータ州では、年間を通じてオーロラが観賞可能
- ・天気予報や太陽活動予測からオーロラ出現を予測可能
- ・アルバータは初心者でもオーロラの観賞・撮影が可能
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オーロラ観賞スポットとして定評あるアルバータ州。アルバータは、夜の光害が少なく、夜が長いため、年間を通じて光のショーに遭遇する機会も多くなります。
地球の磁場である大気圏に電気を帯びた粒子が飛び込むと、エメラルド色の光が発生、これがオーロラの仕組みです。特に、太陽風(太陽の表面から高速度で放出される微粒子の流れ)活動が活発になると、オーロラは輝きを増します。
予測可能なオーロラ出現
© Travel Alberta
北に行くほどオーロラに出会える確率は高くなるものの、
アルバータ州全域でも澄んだ夜空であればオーロラ観賞は可能。
写真は、奇岩・フードゥーでお馴染みのドラムヘラーで
観察されたもの。
多くの人々が眠りについているころ、オーロラ追跡に情熱を燃やす愛好家らは、夜空に踊る美しい光を捉えようと駆け回っています。
クリス・ラッツラフさんもその1人。こうしたオーロラ追跡の愛好家たちは、地球上の各種予測と太陽活動の指標からオーロラが出現しそうなタイミングを予測しています。
「予測できると知って、オーロラの魅力にどんどん引き込まれていったんです」とラッツラフさん。
誰でもオーロラの予測法を身につけられるそうです。まずはオーロラ発生の仕組みを理解したうえで、入手可能な情報の解釈方法を学びます。
オーロラ追跡は誰でも楽しめる趣味とラッツラフさんは説明します。
ほかにも天文学関連の趣味はありますが、なかなかハードルが高かったり、費用がかかりすぎたりします。
オーロラ追跡に挑んでみよう
© Travel Alberta / Nick Fitzhardinge
Facebookのグループ「アルバータ・オーロラ・チェイサーズ」では、
オーロラの写真撮影に最適なスポットのマップを制作。
オーロラを見るためには、澄んだ夜空と全体的に真っ暗な環境が必要です。あとは太陽風の基本的な知識(またはauroraforecast.comなどのWebサイト)と、少々の運があれば、オーロラに出会う可能性は高まります。
ラッツラフさんは、Facebook上の人気グループ「アルバータ・オーロラ・チェイサーズ」の熱心なメンバーでもあります。
初心者からエキスパートまでそろった同コミュニティ内では、追跡に成功したメンバーによる観察結果やコツ、写真が共有されています。初心者向けガイドや、写真撮影に適した観賞スポットマップも制作しています。
ラッツラフさんは、10年以上前からアルバータ州でオーロラの追跡・撮影を続けています。
大きなビギナーズラックに恵まれ、初挑戦にして、見とれてしまうほどの美しいオーロラに出会えたと言います。
「本当についていました。あれですっかりのめり込んでしまいましたね」
以来、ラッツラフさんは、オーロラの観賞・撮影に何度も成功しています。
大自然が織りなす光のショーは、毎回趣が異なります。それぞれの色や形状は、ずっと記憶に残るほど印象的です。
いつかは見たい光のスペクタクル
© Brandon Born @brandonborn
オーロラ追跡はどうしても冷え込む夜の活動になりがち。
でも、それを差し引いてもあまりある感動的な経験が待っている。
この目でオーロラを見るという夢をずっと持ち続けてきたと語るのは、プレラナ・チトランギアさん。
友人がノルウェーの極北地方で撮ったというオーロラの写真を目にして以来の夢でした。
その後、テキサス州からカルガリーに移り住むと、その夢が現実味を帯びてきました。チトランギアさんは、アルバータ・オーロラ・チェイサーズに参加し、メンバーの投稿に目を通し始めました。オーロラが見やすいスポットや、出発前に検討すべき太陽風の観測値について知識を増やしていったそうです。
もっとも、最初の5回はいずれも空振り。そしてとうとう6度目のチャレンジで初のオーロラ追跡に成功したのです。 今ではすっかりオーロラの虜。
「辛抱強く待ち続けていたら、突然、緑色の光が現れて。わが目を疑いましたね」
すぐにiPhoneを取り出して写真を撮り、見間違いではないと確信しました。
賑やかな街の明かりから遠く離れた地で、チトランギアさんは、およそ2時間にわたる光のショーを楽しみました。
「オーロラが見られる場所に暮らしているなんて本当にラッキー。このメリットを最大限に生かしたいですね」
オーロラ追跡に必勝法なし
© Travel Alberta / Jeff Bartlett
オーロラ・ハンティングに「絶対」はないけれど、
たとえオーロラが現れなくても、星降る夜空に癒される。
あるひんやりとした秋の夜、ラッツラフさんはヒラーズ・ダムにいました。
そこは、カルガリーの明るい市街地から車で北に1時間のレクレーション区域に当たり、オーロラが水面に映る様子を写真に収めようと意気込んでいました。
辺りは静まり返り、真っ暗闇で、夜空は澄み切っています。そして満点の星空。
もっとも、澄んだ夜空だからといって、絶対にオーロラが出現するわけではありません。太陽の活動状況も重要だとラッツラフさん。
コロナホール(太陽コロナからの放射が極端に少ないために太陽表面で黒く見える領域)などの活動もオーロラ発生を左右するからです。
ラッツラフさんは、最近の太陽の状況からオーロラ活動が活発になると見込んで、このダムにやってきたのです。
「運を天に任せて、夜空を見上げて待ち続けるだけです」とラッツラフさん。
祈るような気持ちで夜空を見上げていても、待てど暮らせどオーロラは現れません。
それでもラッツラフさんが暗い表情を浮かべることはありません。これまでに何度も挑んできて、オーロラ追跡には、驚きと挫折が常について回ると実感しているからです。
さらに、オーロラが出現しない夜でも、広大な夜空は満天の星が輝いています。
オーロラが出現しなくても、いつも美しい天の川や流れ星を楽しんでいます。なんて素晴らしい“残念賞”でしょうか。
「昼でも夜でも空を見上げる癖をつけるといいですよ」とラッツラフさん。「目に入るものすべてに感動しますよ」
経験豊富な追跡愛好家に聞いたオーロラに出会う秘訣
- ・最も大事なことは、街の明かりから離れること。
- ・Facebookのグループ、アルバータ・オーロラ・チェイサーズで人気のスポットには、エルク・アイランド国立公園、ゴースト湖駐車場、アスペンビーチ州立公園(州内第3の都市であるレッドディアの近く)などがあります。
- ・州北部には、ウッド・バッファロー国立公園とジャスパー国立公園という、世界最大級の星空保護区が2つあります。この星空保護区とは、澄んだ夜空での星空観察を促進するため、人工光による光害が制限された区域を指します。毎年10月に開催されるジャスパー・ダークスカイ・フェスティバルは、天文学関連の各種イベントや講演があります。
- ・スマートフォンのカメラでは、オーロラの輝きを十分に捉えきれません。そこで、デジタル一眼レフカメラを使い、まずは15秒の露出時間から撮影してみるのがおすすめとラッツラフさん。絞りはなるべく開きます。そしてISO感度は、ノイズが増え過ぎない程度にまで高く調整します。あとは実際に撮影してみて、調整していきます。
- ・太陽風のスピードや磁場の強さがオーロラに及ぼす影響など、太陽風の基礎を理解しておくことが重要とラッツラフさんは説明します。
- ・また、宇宙の気象データをリアルタイムに提供しているウェブサイト「SolarHam」を使って、太陽活動をモニタリングすることも役立つと言います。















